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里やま日記 2026.08.12

雨から家を守る仕事|屋根材と「雨仕舞い」職人の知恵

みなさまこんにちは☺

七十二候では「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」の頃。夕方になると、ヒグラシの澄んだ声が但馬の山あいに響きはじめる時季です。

今日の但馬・豊岡は、台風の影響で雨が降ったり止んだりを繰り返しています。今回の台風は、幸いこの地域ではそこまで大きな影響はなさそうですが、台風にしても地震にしても、自然は時として私たちの想像を超える被害をもたらすもの。できる限りの備えをしておくことの大切さを、あらためて感じますよね。

なお、ホームページの「お知らせ」欄でもご案内しておりますが、明日8月13日(木)から16日(日)まで、里やま工房は夏季休業をいただきます。ご不便をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします^^ ▶︎ 【2026年】夏季休業日のお知らせ

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さて、今日は、こんなお天気の日だからこそ、「屋根」のことをお話ししたいと思います。家を雨から守る「雨仕舞い(あまじまい)」という職人の仕事について、ご紹介しますね^^

■ 「雨仕舞い」って、何のこと?

施工事例(2022年竣工):新築「この日のために」

「雨仕舞い」とは、屋根や外壁に降りかかった雨水を、建物の中に入れることなく、うまく地面まで流し切るための工夫や技術のことを指します。防水シートのように「水を通さない」だけでなく、そもそも水を「集めない」「溜めない」ように、屋根の形や勾配、板金の納まりを考えていく。いわば、家のために水の通り道をあらかじめ設計しておく仕事なんです。

どんなに立派な瓦や板金を使っていても、この雨仕舞いが甘いと、時間が経ってから雨漏りにつながってしまうことがあります。屋根は完成してしまうと見えなくなる部分がほとんどですが、実はここに、職人の経験と技術がぎゅっと詰まっているんですよ。

■ 瓦と板金、それぞれの役割

施工事例(2022年竣工):新築「この日のために」

屋根材と聞くと「瓦」を思い浮かべる方が多いかもしれません。但馬・京丹後でも、瓦屋根は昔から馴染み深い存在です。

◇瓦:一枚一枚が重なり合うことで雨水を流す、伝統的な屋根材。耐久性が高く、和風・古民家再生の建物との相性も良いのが特徴です。

◇板金:屋根の谷部分や、壁と屋根がぶつかる取り合い部分など、雨水が集中しやすい場所に使われることが多い金属屋根材。薄く加工しやすいため、複雑な形の部分でもぴったりと水を導く形に仕上げられます。

私たちは、建物の形や暮らし方に合わせて、瓦と板金を使い分けたり、組み合わせたりしながら屋根を計画しています。どちらが優れているというより、「その屋根のどこに、どんな水の流れが生まれるか」を読んだうえで、適材適所で選んでいくイメージです。

■ 職人が「水の道」を読む、という仕事

施工事例(2023年竣工):改築「本質の物差し」

現場では、屋根の勾配や谷の位置、軒の出方によって、雨水の流れ方がひとつとして同じではありません。板金職人さんは、図面だけでなく、実際の屋根の形を見ながら「ここに水が集まりやすいから、少し余分に立ち上げておこう」「この取り合いは二重に納めておこう」と、その場で判断を重ねていきます。

これは長年の経験があってこそできる仕事で、私たちはいつも、職人さんの手元を見ながら「本当に水の流れが見えているんだな」と感心してしまいます。屋根の上という、暑さも高さも厳しい環境の中で、家を何十年も守る仕事をしてくださっているんです。

■ 但馬の気候だからこそ、大切にしたいこと

施工事例(2025年竣工):新築「みんなのバル」

但馬・京丹後は、夏の夕立や台風だけでなく、冬は雪も降るエリアです。雨だけでなく、雪や氷にも耐えられる雨仕舞いを考える必要があります。

私たちが大切にしているパッシブデザインの考え方では、深い軒を設けて夏の日差しを遮り、冬は低い位置からの光を取り込む工夫をしています。この「深い軒」は、実は雨仕舞いの面でも心強い存在で、外壁に雨が直接当たる量を減らし、建物を長持ちさせることにもつながっています。縁側のある間取りであれば、軒がその縁側を雨からも守ってくれますし、LDKに軒つきウッドデッキを取り込むような設計でも、深い軒があることで、雨の日でも窓を開けて外の空気を楽しめる時間が増えます。暮らし方に合わせて、縁側をそのまま活かすのか、LDKと一体にした軒下空間にするのか、どちらの形にも、こうした雨仕舞いの工夫が生きているんです。

見えない部分だからこそ丁寧に。屋根も、まさにその代表のような場所だと感じています。

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夕立や台風の季節、屋根の上では今日も職人さんたちが、静かに「水の道」と向き合っています。

里やま工房のモデルハウスでは、室内の空気感、自然素材の質感、家事動線の工夫を、ゆっくりご覧いただけます。 「まだ具体的じゃないけれど…」そんな段階でも大歓迎です。


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