リフォームか、建て替えか|判断のヒントになる考え方Q&A
みなさまこんにちは☺
七十二候では「蒙霧升降(ふかききりまとう)」の頃。
暦の上では山あいに霧が立ちのぼる時季なのですが、但馬の朝晩はまだまだ蒸し暑く、正直なところ秋の気配はまだ遠いなあ、というのが実感です。
今週はお盆休みを終え、モデルハウスも現場も本格的に再始動です。休み明けで少し重たい足取りのまま、モデルハウスの扉を開けると、ふわっと木の香りに包まれて、それだけで肩の力がすっと抜けていくんですよね。実はこの香り、無垢材に含まれる「フィトンチッド」という成分によるものなんだそうで、リラックス効果はもちろん、抗菌・防虫の働きもあるといわれています。休み明けの疲れを、家そのものが迎えて癒してくれているような、そんな感覚が私たちは結構好きなんです^^
さて、今日は皆さまからよくいただくご質問にお答えしたいと思います。テーマは「リフォームか、建て替えか」。古民家再生を数多く手がけてきた私たちだからこそお伝えできる、判断のヒントをまとめてみました。
■ こんな迷い、よくあります

「親から受け継いだ家だけれど、このまま住み続けられるのだろうか」「思い出のある家だから残したい、でも暮らしにくさも感じている」——里やま工房には、このようなご相談がよく寄せられます。
古い家との付き合い方に、絶対の正解はありません。ただ、判断のための「見るべきポイント」を知っておくと、迷いの中でも一歩ずつ整理して考えられるようになるんです。今日は代表的な3つの質問という形で、私たちの考え方をお伝えしていきますね。
■ Q1. 「今の家、直して住み続けられますか?」
まず一番大切なのが、構造がどれくらい健全かという点です。土台や柱に深刻な傷み・シロアリの被害がないか、地盤や基礎に不同沈下が起きていないか。こうした部分は、外からの見た目だけでは判断がつきません。
私たちは、ご相談をいただいたらまず現地調査を丁寧に行うようにしています。「直して住み続けられる家」なのか「建て替えを検討した方がよい家」なのかは、この調査で、概ね見えてくるんですよね。感覚や築年数だけで判断せず、まずは家の状態を「知る」こと、そしてその家の可能性をプロの目で見てもらうことが、最初の一歩だと私たちは考えています。答えを急いで出す必要はありません。まず知ってみる、そこから先の選択を考えても、決して遅くはないのではないでしょうか。
里やま工房の代表はいつも「なおせない木造住宅はない、だから価値があるんです」と話しています。何十年、何百年とその土地に佇んできた日本建築には、新しくは決して真似のできない年月の重みがあります。手を加えることで、その家がさらに長く住み継がれていく——古い家と向き合うことの一番の価値は、そこにあると私たちは考えています。
■ Q2. 「思い出のある家を、どこまで残せますか?」
施工事例(2017年竣工):改築「ナナメ一直線〜見通す先にハーレー〜」
構造がしっかりしていれば、思い出の詰まった部分をできる限り残す選択肢が見えてきます。太い梁や柱の風合い、味わいのある建具、庭の木々——古民家再生では、これらを活かしながら暮らしやすさを整えていくことができるんです。
たとえば縁側のある家なら、その趣をそのまま活かして設計することもできますし、家族構成やこれからの暮らし方によっては、LDKと一体化させて開放的な空間にまとめる方が心地よい場合もあります。縁側の雰囲気を残しつつ屋外とのつながりを持たせたい場合は、深い軒のついたウッドデッキという選択肢も。どちらが正解ということではなく、「これからどう暮らしたいか」に合わせて選んでいただければと思っています。
■ Q3. 「暮らしやすさは、リフォームでも新築同様にできますか?」
施工事例(2024年竣工):古民家再生「マ・チ・ヤ暮らし説明書」
「新築じゃないと、快適な家にならないのでは」というご心配もよくいただきます。ですが、断熱性能を高める工事や、風の通り道を考えた間取りの見直しなど、パッシブデザインの考え方はリフォームでも十分に取り入れられます。漆喰や無垢材といった自然素材も、既存の家に組み合わせていくことができるんです。
もちろん、間取りを根本から変えたい場合や、敷地の条件そのものを見直したい場合は、建て替えの方が理にかなっていることもあります。「なんとなく新しい方がよさそう」という漠然としたイメージではなく、「今の暮らしのどこに不満があって、それがリフォームで解決できるのか」を一緒に整理していくことが大切だと感じています。
■ 里やま工房がいつも大切にしていること
私たちがご相談を受けるときにいつも心がけているのは、リフォームありき、建て替えありきで話を進めないことです。まず現地を見て、ご家族の暮らし方やこれからの希望をじっくり伺ってから、「この家にとって、どちらが本当に幸せな選択か」を一緒に考えるようにしています^^
古民家再生や改築だけが、私たちの答えではありません。近年は新築のご依頼で現場に入らせていただくことも増えてきました。大切なのは「古いものを残すこと」そのものではなく、暮らす方にとって心地よい選択肢を一緒に見つけていくことだと思っています。選択肢は、決して一つではないんです。
そして、リフォームであっても、古民家再生であっても、新築であっても——私たちが目指すものは変わりません。里やま工房のコンセプトである「つづく、家。」です。長く住み継がれ、住むひとの暮らしとともに育っていく家。古い家には、新築では得られない味わいと、そこに刻まれた時間があります。その価値を活かせる家なのか、それとも新しく暮らしを組み立て直す方がよいのか。判断に迷ったときは、どうぞ気軽に私たちにお声がけください。
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「うちの場合はどっちがいいんだろう」——そんな漠然とした疑問からのご相談、大歓迎です。
里やま工房のモデルハウスでは、室内の空気感、自然素材の質感、家事動線の工夫を、ゆっくりご覧いただけます。 「まだ具体的じゃないけれど…」そんな段階でも大歓迎です。

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施工事例(2025年竣工):古民家再生「土にふれる」