地下足袋

投稿日:2021.06.19


皆さまこんにちは。

度々、職人さんについて
触れてきている「里やま日記」

本日は、とある職人さんの
“足元事情”のご紹介です👣


今回ご紹介するのは
そのアイテム
『地下足袋』(じかたび)です👀




《地下足袋とは》

足の底にゴムがついている
作業用の足袋です。
足の指が親指とそれ以外の指の
二股に分かれており、
つま先に力を入れやすいのが特徴。

主に大工や左官、農林業といった
屋外作業を行う職人さんが使用しています。


《地下足袋の歴史》

地下足袋の始まりには諸説ありますが、
明治15年頃、足袋店が足袋の底に
ゴムを縫いつけ発売したのが始まり
というのが有力な説です。

明治の中期頃になると、
ゴム製品が庶民の間にも普及が進みます。
そのゴム製品の普及に伴い、
全国各地でも布足袋の底にゴムを
縫いつけた足袋を発売しますが、
その足袋というのは非常に
強度が弱かったため、
爆発的な普及とまでは
いたらなかったようです。

地下足袋が一般庶民に広く普及したのは、
大正時代に入ってからのことです。
福岡県にある足袋会社が、
ゴムを縫いつけた足袋よりも強度で、
現在の足袋の原型となる
「貼り付け足袋」を発売します。
発売当初の売れ行きは
芳しくなかったものの、
鉱業に従事する人にその良さが伝わり、
日本各地でも発売がされるように。
当時は、長靴や靴というのが
非常に高価な時代であったため、
地下足袋は作業用として使われていた
革足袋や草鞋などに変わり
広く普及していったのです。

この頃になると地下足袋は、
作業者はもちろん、一般の人にも
広く普及して欠かせない存在へと
なっていきます。







弊社でお世話になっている庭師さんは
見習い時代から今日に至るまで
「地下足袋一筋!」だそうなので
少しお話しを伺いました♪



実際に選ばれ続けている理由は
一体何なのでしょうか🍀




■土が入ってこない

これはしょっちゅう土を掘っている
庭師さんならではな理由でした!
丈がふくらはぎの真ん中くらまで
あるにも関わらず
長靴よりも動きやすいとのこと。
納得の理由でした。


■木を傷つけない

こちらの理由を聞いた時には
感動さえ覚えました。
プロとしての意識、素晴らしいです!


■木の感触が伝わり、
木の状態が分かりやすい

地下足袋を通して伝わる感触で
木の状態を感じ取っているとは、
繊細な感覚も必要なのだなと
関心してなりませんでした。



このような理由の他、
柔らかくて動きやすいのも
お気に入りポイントだそうです(^^)



「これ(地下足袋)しか考えられない!」
とお話しをしてくださった表情に
全ての理由を感じた気がします🍀





日々現場にお邪魔している中で
地下足袋を履いている職人さんに
あまり出会うことがなく
今回貴重なお時間を頂戴し
素敵なお話しを
聞くことが出来ました(^^)



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